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アルゼンチン2-1イングランド|メッシ2アシストで逆転

更新:2026年7月16日 / ワールドカップ編集部 / 約7分で読めます
アルゼンチンが2大会連続の決勝へ。後半10分にゴードンに先制されたが、E・フェルナンデスとラウタロで逆転した。試合を分けたのは、イングランドが先制後に2段階で守備を固めたことだ。

この記事の要点

  • アルゼンチンが2-1で逆転。2大会連続の決勝
  • 先制した英は5バックにして押し込まれた
  • 保持率36対64、CKは1本対6本
  • メッシは無得点。2得点とも彼のクロス

初心者メモ

Q. 「5バック」とはどんな状態?

守る選手を4人から5人に増やした形です。ゴール前は埋まりますが、前に出る人が減るのでボールを持たれ続けます。この試合で保持率が36対64、コーナーキックが1本対6本になったのは、その結果です。

この記事の数字:5バックにした結果、ボール保持率は36対64、CKは1本対6本になった。

→ 用語辞典で「3バック / 5バック」の図解を見る

なお決勝のスペイン対アルゼンチンは、2026年3月15日にUEFAが中止を発表した「幻のフィナリッシマ」(欧州王者 対 南米王者)と同じカードである。編集部の検証では、「前回W杯王者かつ南米王者」対「現欧州王者」の決勝はW杯史上初となる

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結論——「守る」と決めて守り切れなかったイングランド

イングランドのフォーメーション推移(スポーツナビ)
開始:4-2-3-1
↓ 後半10分 ゴードンが先制(1-0)
後半27分:5-1-2-2(得点者ゴードン→CBコンサ)
後半37分:5-4-1
↓ 後半40分 失点(1-1)
↓ 後半47分 失点(1-2

先制した17分後、トーマス・トゥヘル監督はその先制点を決めたアンソニー・ゴードンを下げ、センターバックのエズリ・コンサを投入した。4バックは5バックになった。さらに10分後には5-4-1。前線に残ったのはケイン1枚だけになった。

その13分後に追いつかれ、20分後に逆転された。

データ——押し込まれ続けた90分

項目🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 イングランド🇦🇷 アルゼンチン
ボール保持率36%64%
シュート614
枠内シュート36
コーナーキック16
ファウル1115
イエローカード13
オフサイド13

イングランドは、シュート6本・枠内3本・CK1本・ボール保持36%で勝っていた。これは「守り切る」戦略が機能していた時間帯があったことを意味すると同時に、90分間その状態を維持しなければならないという意味でもあった。

図:準決勝2の主要スタッツ

先制したのはイングランド。だが試合はほぼ全ての数字で押し込まれていた

🏴 イングランドアルゼンチン 🇦🇷ボール保持率36%64%シュート614枠内シュート36コーナーキック16ファウル1115

図は編集部が作図(画像の転載ではない)。コーナーキック1本対6本は、押し込まれ続けた時間の長さをそのまま表している。

アルゼンチンのCK6本に対し、イングランドは1本。セットプレーの機会が6対1だった試合で、2失点ともヘディングだった。

前半30分、両チームともシュート0本

この試合には、もうひとつ異様な記録がある。NBC Newsによれば、試合開始から30分間、両チームとも1本もシュートを打たなかった。これは、W杯がテレビ放送されるようになって以降、初めてのことだという。

史上初めてFIFAランキング1位と4位が準決勝で当たった試合は、30分間、誰も枠を狙わないところから始まった。

2つのゴール——どちらもメッシのクロス

時間スコア得点者
後半10分1-0アンソニー・ゴードン(🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿)
後半40分1-1エンソ・フェルナンデス(🇦🇷)
後半47分1-2ラウタロ・マルティネス(🇦🇷)

NBC Newsの実況によれば、2得点はいずれもメッシのクロスからのヘディングだった。決勝点の場面はこうだ。マック・アリスターのシュートがポストを叩き、こぼれ球をメッシが拾ってクロス。ラウタロがヘディングでゴール左へ流し込んだ。

メッシはこの試合、得点していない。今大会8得点で得点ランクを争ってきた39歳は、準決勝では2本のクロスだけで試合を決めた。

入って11分で決めたラウタロ

スカローニ監督の交代も見ておきたい。ラウタロ・マルティネスの投入は後半36分。タグリアフィコ(DF)との交代だった。その11分後に決勝点を挙げている。

アルゼンチンは後半19分に4-1-2-3から4-4-2へ移行し、後半27分にはモリーナ・シメオネ・リサンドロ・マルティネスの3人を同時に代えてデパウル・モンティエル・オタメンディを投入した。イングランドが守りを固めた27分に、アルゼンチンも3枚替えで応じている。同じ時計を見て、逆の判断をした。

この試合が意味すること

アルゼンチンは、64年ぶりの連覇まであと1勝

7月20日 4:00 JST(ニューヨーク/NJ)
🇪🇸 スペイン vs アルゼンチン 🇦🇷
決勝

優勝国が次大会も制したのは1958-62年のブラジルが最後で、それ以降15大会連続で連覇はない。アルゼンチンは16大会目の挑戦者として決勝に立つ。この時点で、今大会で唯一まだ結論が出ていないジンクスだった。

【7月20日 追記】 決勝はスペインが1-0(延長)で勝利し、アルゼンチンの64年ぶりの連覇はならなかった。連覇なしは16大会連続に伸びている。

相手は公式戦37試合無敗、今大会7試合1失点のスペイン。準決勝ではフランスを2-0で完封している

メッシの最後の試合は、決勝

アルゼンチンが敗れていれば、メッシの最後の試合は3位決定戦になるところだった。勝ったことで、それは決勝になった。6大会目、20年の代表キャリアの最後の90分が、世界一を懸けた試合になる。

60年ぶりの決勝を5分で失ったイングランド

1966年以来60年ぶりの決勝進出は、残り5分の時点でまだ手の中にあった。7試合5勝1分1敗。負けたのはこの1試合だけだった。

そして今大会13得点のうち、ケイン6・ベリンガム6・ラッシュフォード1のすべてが「プレミアリーグ以外でプレーする3人」によるものという構図は、最後まで変わらなかった。準決勝の得点者ゴードンはニューカッスル所属で、この構図に加わった4人目になった。そして、その直後に交代させられた。

3位決定戦は7月19日にマイアミで行われ、イングランドが6-4で勝って60年ぶりの3位になった。相手は14年間チームを率いたディディエ・デシャン監督にとって最後の試合となるフランスだ。

ここからは編集部の見方

「5バックにしたから負けた」と言い切るのは、たぶん公平ではない。相手はメッシがいて、ラウタロがベンチに控えているチームだった。アルゼンチンはこの大会、終盤に強く、セットプレーで点を取ってきた。守りを固める判断そのものは、データに反していない。

だが、順番は指摘しておきたい。イングランドは押し込まれていたから守ったのではなく、守ったから押し込まれた側面がある。後半27分の時点でゴードンを下げたことは、「もう点を取りにいかない」という宣言だった。残り18分をシュート0本で耐える設計に切り替えた。そしてCKを6本与えた。

結果論で言えば、この試合の失点はどちらもヘディングだった。5バックにして人数を増やした場所で、空中戦で失点している。数を足しても、クロスの出し手を消せなければ意味がなかった——ということになる。その出し手が、39歳の10番だった。

ひとつだけ確かなことがある。FIFAがドローで上位4カ国を分けて設計した準決勝は、2試合とも「先に構えたほう」が負けた。フランスはスペインに枠内2本しか撃たせず0-2で敗れ、イングランドはアルゼンチンにシュート14本を許して1-2で敗れた。今大会の準決勝で守り勝ったチームは、ひとつもない。

まとめ

  • アルゼンチンが2-1でイングランドを下し、2大会連続の決勝進出
  • イングランドは後半10分にゴードンで先制するも、後半40分・47分に失点して逆転負け
  • イングランドは先制後、得点者を下げて5-1-2-2、さらに5-4-1へと2段階で守備を固めた
  • ボール保持36%対64%、シュート6本対14本、CK1本対6本。2失点ともヘディング
  • メッシは無得点。だが2得点とも彼のクロスからだった
  • 決勝は7/20 4:00 JST、スペイン対アルゼンチン。64年ぶりの連覇が懸かる
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参考資料・出典

本記事の作成にあたり、以下の情報源で事実を確認しました。データは2026年7月16日時点のものです。

  • スポーツナビ(試合経過)W杯 準決勝 イングランド vs. アルゼンチン - 試合経過確認した内容:2026年7月16日4:00にアトランタ・スタジアムで開催された点、イングランド1-2アルゼンチンで試合終了した点(前半0-0、後半1-2)、得点がアンソニー・ゴードン(後半10分)・エンソ・フェルナンデス(後半40分)・ラウタロ・マルティネス(後半47分)である点、イングランドのフォーメーションが4-2-3-1→後半27分に5-1-2-2→後半37分に5-4-1と推移した点、アルゼンチンが4-1-2-3→後半19分に4-4-2へ移行した点、後半27分にゴードン→エズリ・コンサの交代があった点、後半37分にリース・ジェームズ→ダン・バーン、デクラン・ライス→ニコ・オライリーの交代があった点、ラウタロ・マルティネスの投入が後半36分(タグリアフィコとの交代)である点、アルゼンチンが後半27分にモリーナ・シメオネ・リサンドロ・マルティネスを同時に交代しモンティエル・デパウル・オタメンディを投入した点、両監督がトーマス・トゥヘル(イングランド)とリオネル・スカローニ(アルゼンチン)である点、警告がアンダーソン(前半37分)・リサンドロ・マルティネス(前半42分)・ロメロ(後半6分)・デパウル(後半49分)である点、主審がイスマイル・エルファスである点
  • NBC News(ライブブログ)World Cup 2026 live updates: Argentina defeats England 2-1 after another comeback確認した内容:エンソ・フェルナンデスの85分の同点ゴールとラウタロ・マルティネスのアディショナルタイムの決勝ゴールがいずれもヘディングでありメッシのクロスからのアシストだった点、決勝点の場面でマック・アリスターのシュートがポストを叩きこぼれ球をメッシが拾ってクロスを供給しラウタロがヘディングでゴール左に流し込んだ点、試合開始から30分間両チームともシュートを1本も打たずこれがW杯がテレビ放送されるようになって以降初めてである点、アルゼンチンが2大会連続の決勝進出を果たした点、アルゼンチンが60年以上ぶりの連覇を狙う点、決勝が日曜にニュージャージーでスペインと行われる点
  • SportRadar(試合スタッツ)W杯 準決勝 イングランド vs. アルゼンチン - スタッツ確認した内容:ボール保持率がイングランド36%・アルゼンチン64%である点、シュート数がイングランド6本・アルゼンチン14本である点、枠内シュートがイングランド3本・アルゼンチン6本である点、コーナーキックがイングランド1本・アルゼンチン6本である点、ファウルがイングランド11・アルゼンチン15である点、イエローカードがイングランド1枚・アルゼンチン3枚である点、オフサイドがイングランド1・アルゼンチン3である点
  • スポーツナビ(対戦データ)W杯 準決勝 イングランド vs. アルゼンチン - 対戦データ確認した内容:イングランドがFIFAランキング4位・アルゼンチンが1位である点、イングランドの躍進要因がハリー・ケインとジュード・ベリンガムの好調さであり、この2人以外がほとんど得点していない点、アルゼンチンが全試合で複数得点を記録していた点、メッシがW杯通算10アシストを達成していた点(準決勝前時点)、メッシを除くアルゼンチンのスコアラーが7人だった点
  • スポーツナビ(テキスト速報)W杯 準決勝 イングランド vs. アルゼンチン - 試合テキスト速報確認した内容:デパウルのクロスからマック・アリスターのヘディングシュートが左ポストに当たった点、メッシの右サイドからのクロスにニコ・ゴンサレスが頭で合わせたがピックフォードのセーブに遭った点、メッシのゴールエリア左への浮き球にゴンサレスが走り込んでシュートを放つもオフサイドの判定を受けた点
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